そこにいることが当たり前だと思っていた
そこに立っている、そこに並んでいる
その姿を見れるのが当然だと・・・

だけど、世の中に不変なことは無く
彼はそこから去ることになった
その後ろ姿に、私は何も言えなかった

彼がどれほど悔しい思いをしたのか
その後、どれほど苦しい思いをしたのか
私にはわからない

ただ私は、いつもの彼を待ち続けた
どれだけ時間がかかってもいいから
そこに戻れなくてもいいからと思いながら

でも、彼はそこに戻ることができた
彼だけでなく、多くの人が喜んだだろう
もちろん、私もすごく嬉しかった

「勝つのは氷帝だろうが!!」

そう言った彼に答えるように
「もう負けないで」と伝えるように
私も、私たちの学校の名を叫んだ

「氷帝っ!!」「氷帝っ!!」「氷帝っ!!」



「お前の声、よく聞こえてたぜ?」
「おかげで勝てたって意味??」
「そ、そんなんじゃねぇよ!」
「(自分から、からかってきたくせに・・・/笑)わかってるよ。今まで何もできなかったら、せめてお祝いはしたかっただけ。」
「それは、あり・・・。」
「はい、そこまでね。」
「?」
「私はお礼なんかを言われるようなことは何もしてないから。だから、何も言っちゃダメ。」
「でも、祝ってもらっといて何も返さねぇってのも、なんか悪いだろ。」
「じゃあ、言い換えるよ。『おめでとう』じゃなくて・・・『おかえり』。」
「・・・・・・・・・ただいま。」
「うん♪」

笑顔で頷いた私の横には、照れたようないつもの彼がいた













 

言わずもがな、関東大会青学戦後の話です。・・・・・・関東大会青学戦・・・みたいなことを鳳&宍戸のCDで言ってみましたよね?それを思い出してしまいました!
って、そんな話はどうでもよくて(笑)。
やっぱり、宍戸さんが髪を切って、復帰して・・・、っていう話はすごく好きです。本当に、宍戸さんはカッコイイと思います。

以下は、この話を書くことになったきっかけを。
もう解決(?)したこととは言え、私にとってはあまり振り返りたくないことであり、同じように思っている方もいらっしゃるかもしれないので、具体的には書かないつもりです。と言っても、ほとんどの方がわかると思いますが(笑)。
とにかく、この話は、とある方が復帰されたことを祝うために書きました。私は、本当に何もできなくて、でも、復帰されたことはすごく嬉しくて。だけど、やっぱり、それを伝える勇気は無いので、このような形でお祝いを・・・いや、むしろ。感謝したいという気持ちで、書かせていただきました。その方だけでなく、その方を心配されていた方々、そしてこの話を読んでくださった皆様にも感謝の気持ちでいっぱいです。

('08/02/18)